見直そう!細い弦 .008〜セットの音を検証する
弦は太いほど音も太い── それはまぁその通りなのですが、では細い弦は良くないのか? というとそんなことはありません!! 細い弦には細い弦の良さがあるのです!
というわけで今回のブログのテーマは「なめんなよ、細い弦を」、もとい「見直そう、細い弦」です。
太けりゃいい、は大きい間違い!?
ギター大好き、機材大好きの皆さん、こんにちは! 井戸沼尚也です。
今回のブログでは、このところ私がハマっている「細い弦の良さ」について熱く語っていきたいと思います!
ギターの弦の太さに関して、専門誌のアンケートを見たり、周りのギター弾き達に聞いてみると、どうもエレクトリックギターの場合、ほとんどの人が1弦が.009〜、あるいは.010〜のセット弦を使っているようです。
理由はよくわかるんですよ、弾き心地が良くて、音もいいですし、ほとんどの楽器店に置いてあって入手しやすいのも魅力です。
多数を占める009派、010派に加えて、「弦は太い方がいい派」が一定数います。比較的ベテランの方に多いこの一派は、スティーヴィー・レイ・ヴォーンの影響でしょうか、「弦は太い方が良い音がする」という信念に基づき行動している「太弦原理主義」ともいえる皆さんです。
これもまぁ、わかります。実際、太い弦の音は太いですし、私も.011〜は好きなゲージです。
”太弦原理主義者”は、最低でもこの.011〜のセットを好みます。
「弦は細いほどいい」という人は、ほとんど見たことがありません。どうしてでしょう? 細い弦=ペナペナな細い音というイメージが強すぎるのでしょうか?
ここで、「ギターの音は太ければいいのか?」という根本的なことを世に問いたいと思います。
答えは、否ですよね? だって、太ければいいならギターは全員ギブソン・レスポールJrを弾け、という話になりますが、実際にはフェンダーが好きな人、グレッチが好きな人、好みは千差万別です。
弦の音だって、話は同じはずです。つまり太ければいいのではなく、「好みに合うかどうか」を基準にで選んだ方が幸せなのです。
海外のプロには細弦派も多数!
実は、海外のトッププロの中には細弦派の人も大勢います。B.B.キング、ブライアン・メイ、イングヴェイ・マルムスティーン、ビリー・ギボンズなど、それぞれのジャンルで「音が良い!」と評価を受けている人たちが、こぞって.008〜、あるいは.007〜の細弦を愛用しています。
ヘヴィなサウンドで知られるブラック・サバスのトニー・アイオミなどは、1&2弦にも.008を張る超ヤワヤワ・セットです。
トニーの場合、過去に指に怪我を負ったという事情はありますが、でも細い弦のトニー・アイオミの音を軟弱だという人はいませんよね。細い弦でもいい音は出せる。むしろこれだけのビッグ・ネームが細弦派だと、実は細弦の方がいい音が出るということが、あるかもしれません。
実際のところ、.008セットの音はどうなのか
では、ここで実際に.011のセットの音と、.008のセットの音を、比較してみたいと思います。弦のゲージ以外は全く同じ条件で録った動画を用意しましたので、ご覧ください。
音を比較する部分では、最初が.011、次が.008です。
いかがでしたか?
「太い or 細い」の話でいえば、.008の音は細いです。しかし.008は邪魔なローミッドの音が削れ、トップの音が煌びやかで、コードをスッキリと聴かせていますね。軽く歪ませた単音弾きでも、基音の成分が抑えられつつ、倍音が豊かになって華のある良い音がします。私は.008、好きですね。
もちろん、同じ動画をみても「.011の方が良かった。こっちが好き」という方もいるでしょう。そういう方は.011はもちろん、.012など極端なゲージの弦もぜひ試してみてください!
なんとなく.009、なんとなく.010はもうやめて、本当に自分が好きな弦の太さを探してみましょう!
あなただけのオリジナリティ溢れるプレイが、そこから生まれてくるかもしれませんよ?
それでは次回のブログもお楽しみに!
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