話題のDJコントローラー「Pioneer DJ・DDJ-REV7 / DDJ-REV1」を現役DJがレビュー!!
アナログターンテーブルのような使用感を持つDJコントローラーとして登場した「DDJ-REV7」。
「リアルな感覚でプレイできる」との触れ込みで登場した本機を紹介するとともに、DJ kid氏が実際に使ってみてレビュー。
すでにCDJからターンテーブルまで使いこなすDJ、さらにこれからDJをはじめたい人に向けて、DDJ-REV7の魅力を語ってもらった。同時に登場した弟的存在の「DDJ-REV1」の実力も合わせてチェック。
DDJ-REV7 〜高級機と変わらない使い心地。高機能を随所に踏襲
今回の主役である「DDJ-REV7」は、ミキサーとターンテーブルが一体化したDJコントローラーとして登場した。
メーカーページでは、”Serato DJ Pro対応 スクラッチスタイル 2ch プロフェッショナル DJコントローラー”と紹介されている。
まずは外観やメインとなる特徴を紹介!
DDJ-REV7の外観
幅732mm×奥行き382.2mmのブラック筐体。
左右に各デッキ、中央のミキサー部にはエフェクトレバーやパッドがあり、同社のスクラッチスタイルミキサーSシリーズがそのまま搭載されている印象。
回転するJOGは、ターンテーブルと変わらない操作感。ミキサー部は Pioneer DJ DJミキサー Sシリーズの高機能を踏襲している。
VINYLIZED JOG & ON JOG DISPLAY
モーター駆動のデッキ「VINYLIZED JOG」は、トルク(HIGH・LOW)切替付きで好みのフィーリングを選べる。
デッキ中央の「ON JOG DISPLAY」は、さまざまな情報が表示できPC画面を確認しなくても、手元で必要な情報を確認できて使いやすい。
MAGVEL FADER PRO
クロスフェーダーには、耐久性の評価が高い「MAGVEL FADER PRO」を搭載。
フラッグシップミキサーと同じ感触で操作可能。もちろんフィーリング調整可能。
MAGVEL FADER PRO ついてもっと知りたい方はこちら
パフォーマンスパッド セクション
直観的な操作感に優れたエフェクトレバーと、多彩な表現を可能にするパフォーマンスパッドセクション。
Serato DJ Proが扱えれば即プレイ可能
「Serato DJ Pro」を使用するDJ向けのコントローラーとして登場した「DDJ-REV7」。
「Serato DJ Pro」との連携を前提としたデザインによって、DVSを使用してターンテーブルでプレイしているDJにも、最初から違和感の無い操作が可能なコントローラーといえる。
今回は、地元北九州から県外まで広く活躍されているDJ kid氏に数週間使用してもらい、現場目線で「DDJ-REV7」をレビュー。
日頃から、ターンテーブルはPLX-1000、ミキサーはDJM-S9を使用とのことで、同じPioneer DJ製品としての使いやすさや買いのポイントも語っていただく。
「現場でもラク!」 〜DJ kid氏インタビュー
──── さて、北九州は小倉を中心にご活躍のDJ kidさんに、数週間使っていただいた感想をお聞きしたいと思います。まず、kidさんがDJを始めたきっかけを教えてください。
「“Red Bull 3Style”という大会に出ていたDJ SHINTAROさんを見たのがきっかけですね。17歳の頃にはじめて8年目くらいです」
──── MIXの際には、スクラッチを使用することが多いですか? また、よく使うエフェクトを教えてください。
「そうですね、スクラッチが一番多いと思います。使うエフェクトはエコーやリバーブですかね。薄くかけてスクラッチはよくします。曲中にもかけますね。あとフランジャーもカッコいい音がでるので使います」
────現在の使用機材は?
「自宅では、ミキサーが『DJM-S9』、ターンテーブルが『PLX-1000』です。よく回すクラブではミキサーが『DJM-S11』が入っています」
──── 地元北九州はどんなフィールドですか? kidさんの音楽ジャンルは?
「さまざまなジャンルがあります。自分はヒップホップで、海外と日本、問わずかけていますね。主催イベントではラッパーもいるスタイルで開催することが多いです」
──── 今回の「DDJ-REV7」をしばらくお使いいただきましたが印象はいかがですか?
「PCに『Serato DJ』が入っているので、ケーブルを接続して即使えました。使用してからあらためてプライスを確認したのですが、搭載されている機能から見て全然高くないなって思いました」
──── 約28万円は高く感じないと。具体的に良かった機能は?
「自分の機材との違和感が無い“触り心地”が気に入りました。
ターンテーブルの回し心地もフェーダーの感触も良いですね。自分が使用しているDJM-S9と変わらないのは驚きました。アレに慣れると他は使えないというか。
また、自分と同じようなスタイルのDJには『INSTANT SCRATCH』がうれしい機能だと思います。PCを繋げなくてもプリセットされた音が出せるので、その場ですぐスクラッチの音を出したい時、練習の時などに便利ですね。
あと筐体の天板の高さ(厚さ)も自然で使いやすいです」
──── どんな場面が合う機材だと思いますか?
「BARや飲食店などパーティーができる場所には良いですね。ちゃんとPAにバランス出力で送れますし」
まとめ 〜DVSスタイルのDJは違和感なく扱える!
さまざまなクラブには常設のDJ機器があるケースがほとんどだが、Pioneer DJ製の機器に馴染みのあるDJも多いだろう。
あえてミキサー+フルサイズのターンテーブルと比較すると、「DDJ-REV7」は筐体がコンパクトに設計されているため、いつもPLX-1000などでプレイしているDJの方々は少し物足りなさを感じてしまうかもしれない。
だが、これだけの機能がオールインワンで扱え、操作感もフラッグシップ機と遜色ないことを考えれば、俄然魅力の方が大きいのではないだろうか?
ターンテーブルやミキサーを現場に持ち込むことと比べると「DDJ-REV7」だけを持ち込めば良く、また機器の結線などの必要もないので、持ち込み機材としての魅力も大きい。
クラブはもちろん、BARやホテルのラウンジなど、様々なパーティースペースの常設機材としても、外に持ち出せる自宅用マシンとしてもオススメである。
Serato DJ Pro対応 スクラッチスタイル 2ch プロフェッショナル DJコントローラー
強力な弟モデル「DDJ-REV1」もある!
DDJ-REV7を兄に持ち、価格をグッとおさえた弟分「DDJ-REV1」の存在も忘れてはいけない。
同じスクラッチスタイルのDJコントローラーとして、より小型軽量であることから気軽に会場へ持ち運ぶことも可能。「Serato DJ Lite」がインストールされたPCと接続するだけで、即プレイできる。
本機の特徴として、デッキ上部に水平に配置された「TEMPO SLIDER」、ミキサー部に搭載の「PERFORMANCE PADS」と「LEVER FX」などが挙げられる。
何より電源が接続されたPCから供給されるので配線周りもシンプルに。アウトドアパーティーなどにもピッタリだろう。マイク入力も使用可能でインターフェース的な役割も。
「もっと気軽にDJにチャレンジしてみたい!」という人だけでなく、本格的なスクラッチプレイができるコントローラーのサブ機的なマシンを探しているDJにも大プッシュできる1台だ。
最後にkidさんの印象を聞いてみた。
「DDJ-REV1は、電源が必要ないのが良いですね。PCと接続すれば供給されますし。価格的にも初心者が手を出しやすいのですが、経験者にオススメしたいマシンだと思います。
その中でもTRACKING SCRATCH機能には『さすがPioneer DJ』と驚いてしまいました。これを使えば、スクラッチの経験がなくても最初から本格的なスクラッチが体験できます。
アナログのターンテーブルを知っているからこそ、DDJ-REV7 / REV1 or REVシリーズの凄さも実感できます。
とはいえアウトドアやパーティーなど、いわゆる”ハコ”以外での用途もたくさんありますから、自分たちのようなDJ以外の人にも届いてほしいですね」。
Serato DJ Lite対応 スクラッチスタイル 2ch DJコントローラー