井戸沼尚也の「ゆるゆるchousa-online」vol.7〜SCHECTER(シェクター)が世界初「100%土に還る」エコなピックを発売!
シェクターから、”世界初の100%土に還る”エコなピックが発売されました。
これまで不可能と思われていた100%生分解性(せい-ぶんかい-せい)素材を高い技術で製品化した画期的なピックとのこと。ピックを使うのなら社会にとっても良いものを使いたいところですが、やはりピックは弾き心地やサウンドも気になるところ。ということで早速レポートしてみましょう!
あのSCHECTERがエコなピックをつくった
こんにちは。自称「日本一ピックに詳しいギタリスト/ライター」の井戸沼尚也です。
私は、超マニアックな書籍『自分にぴったりのピックが見つかる本』(リットーミュージック)で100種類を超えるピックの試奏と原稿執筆を担当しており、先ほどの肩書はあながち嘘ではありません。
そんな私でも知らなかった100%土に還るピック! シェクター・コーポレーションさんが新しく発売したものなんですね! 今回発売されたのは、ティアドロップ型(SPT-EZ10CL)とトライアングル型(SPD-EZ10CL)の2種類で、厚さはどちらも1.25mmです。
なんでも一般的なプラスチックと違い、環境に配慮された木材や綿花から得られたセルロースを原料に、食酢の主成分である酢酸を加えた酢酸セルロースという生分解性素材(水とCO2に分解されて自然に還る素材)を用いた世界初のピックなんだとか(製造会社・西端ブロー工業調べ)。
環境に優しいピック、気になるお値段は1枚100円(希望小売価格 税別)。もっと高価なのかと思ったら、普通のピックと変わりがなく、これなら使いやすいですね! 世の中には1枚1万円を超えるピックもありますから(笑)。
価格の他には、やはりピックなので使い心地とサウンドが気になります。
使い心地について
表面はツルツルしていますが、手にすると「人間の手でしか感じ取れないような、微妙なモチっと感」を感じます! 自分は大丈夫ですが汗っかきの人は少し滑るかも?
金属系のピックにありがちな引っかかるような弾きにくさもなく、弾き心地は快適です!
サウンドについては、厚さが近くて定番のフェンダー・エクストラ・ヘヴィ(厚さは約1.15mm、あるいは約1.2mmと言われています)と比較してみました。
スッキリとしたサウンド
サウンドの違いについては後で出てくる動画を参照してみて欲しいのですが、アコースティック・ギターで使うと、フェンダーはローミッドがよく出て、良くも悪くも太い音です(ローミッドが邪魔な時もあるのです)。それに対して”土に還る”ピックは、ハイが明るく出て、ローミッドはすっきりとしてコードの構成音がより聞こえる印象です! なかなか良いぞ!
エレキギターで使用した場合は、どうしても聞き取れるような違いを動画に収録できませんでした。これはネガティブな話ではなく、定番ピックと同じサウンドが期待できるという、どちらかといえば朗報です!
それから弾き手だけがわかる特徴としては、音のレスポンスが速い! これも収録できないなぁ……。それでは、お待ちかねの動画をどうぞ!
いかがでしたか、”土に還る”ピック! ペットボトルはちゃんとラベルを剥がして分別して捨てている、というあなたにぜひ弾いていただきたいピックです!
私が他に気になった2点!
一つは、もっと薄いバリエーションもあればよかったなぁというところ。これは私が薄めのピックが好きというだけですので、1.25mmがドンピシャの人には何ら問題なし!
そして個人的に最も気になる点は、「本当に土に還るのか」というところ!
これについては実際に土に埋めてみましたので、2年後くらいの「ゆるゆるchousa-online」で検証してみたいと思います(笑)。
それでは、2024年の「ゆるゆるchousa-online」、お楽しみに〜!!(それまでに何本もやります!)
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